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やじうまんが №161「別れの風景」篠原ユキオ 『月刊少年育成』より  浜松ジオラマファクトリー [読書記録 教育]

今回は 「月刊少年育成」に連載されていた
篠原ユキオさんの「やじうまんが」より「別れの風景」を紹介します

漫画家として知られ 現在精華大学の教授である 篠原さん
日常生活の中から 少し考えさせてくれる話題を 切り取ってくれます



昨日は日があまり照らず 冷たい一日となりました
朝夕の犬の散歩も いつもより短くなってしまいました
冷たい日が続くことと思います
進んで動く一週間になるよう心掛けます







☆やじうまんが №161「別れの風景」篠原ユキオ 『月刊少年育成』より

1.jpg

 汽車がホームを離れてゆく人見送る人達とそれに手を振って答える一家。

 涙をこらえながら窓際に座って外を見つめる少年。

 流れてゆく風景。

 その視界に突如小さく現れるもう一人の少年の姿。

 思わず身を乗り出して手を振る少年。

 列車を追って走る少年。

 遠ざかる列車。

 息を切らしながらなおも追いつづける少年。

 盛り上がる音楽。

 点のように小さくなってしまった列車。

 追うのを諦め、肩で息をしながら一人たたずむ少年の後ろ姿。

 汽車が車であったり、船であったりの違いはあるものの、昔から数えきれ
ないほどの映画やドラマの中で繰り返し使われてきたクライマックスの定番
シーンである。

 そして、その多くは[子供]が主人公なのである。

 『少年時代」の太とタケシ、『泥の河」の信雄と喜一、『北の国から」の純
と正吉の別れ等々、ここには大人の別れには無い切なさがある。

 その理由は、大人たちの別れの多くが、それぞれの自己意思によって発生
したものであるのに対して、子どもたちの別れは彼らを取り巻く大人たちの
都合によって、突如、発生したものだからだ。

 転居、転勤、倒産、離婚、事故…いずれにしても子どもたちの意思とは全
く離れた部分から生まれた『別れ」なのである。

 多くの映画の場合、この別れの後は語られないで終る事が多い。実際の生
活の中でも成人して再会する事はまれだろうし、成長とともに記憶の片隅に
追いやられてしまう。

 しかし不惑の年代を過ぎてふとそんな時期の事を思い出すことが有る。

 実は私にもそれと同種の幼い日の記憶が一つ有る。

 幼ななじみの仲良しの女の子が、小学1年生の夏のある日、突然引っ越し
てしまった。
 同じクラスだった私は引っ越しの日、学校から帰るとすぐに彼女の家に駆
けて行き、無人となった家の前にしばらくたたずんでいた。

 どんどん不鮮明になってゆく幼年期の記憶の中でもその日の事だけは今も
鮮明に頭に残っている。

「そやけど私、その日の事、あんまり億えてないワ…」

 饅頭をほおばりながら隣で妻がつぶやいた。      

 こういうのを世間では「赤い糸」と呼ぶのだろうが、多くの映画が別れの
場面で終る理由が少し分かるような気がした。


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コメント 10

楽しく生きよう

子供のころの約束。
その時は大事でしばらく大切なものとして自分の心にあるのですが、何時しかそれよりも大事なことが出てくる。
相手はそのことをしっかりと覚えていた。
その逆パターンだったときの悲しさ。

by 楽しく生きよう (2012-01-16 07:49) 

吉之輔

お早うさんです、幼い頃の別れそれが何故かこの歳になっても
ふと思い出されて切なくなる時って有るものですね。
お尋ね頂きナイス&コメント有難う、先ずはお礼まで。
此れからも宜しく願います。季節柄、おん身大切にね。
by 吉之輔 (2012-01-16 10:09) 

ゆうのすけ

最後の風景・・・すごく良く判る気がします。^^;
私の通っていた小学校は 公務員や企業の社宅があったので 冬休みや夏休みに 御両親の転勤などで 友達が引っ越していったのを 同じように(もういないのに)見送った記憶があります。とても仲の良かった友達もいたので・・・。当時は 淋しいというより つまらない。。。って わがままな思いを抱いたことも。

そして 別れの情景を覚えて行くのです。私も。
・・・大林宣彦監督作品 尾身としのり・小林聡美主演 1982年の映画”転校生”の ラストシーンを 思い出しちゃいます。 うるる~ぅ。^^;
by ゆうのすけ (2012-01-16 19:20) 

風来鶏

“別れ”で思い出すのは、「シェーン、カムバック!!」と少年が叫ぶシーンでしょうか^^;)
by 風来鶏 (2012-01-16 19:24) 

ハマコウ

楽しく生きよう さん

nice!とコメントをありがとうございます
確かに こちらは絶対に忘れないのに
相手が覚えていないとしたら 辛いですね
by ハマコウ (2012-01-16 21:45) 

ハマコウ

吉之輔 さん

nice!とコメントをありがとうございます
子どもの頃 友達が転校していって寂しい思いをしたこと
ときどき ふと 思い出すことがあります
by ハマコウ (2012-01-16 21:51) 

ハマコウ

ゆうのすけ さん
nice!とコメントをありがとうございます

「転校生」懐かしいですね
山中恒さんの物語 好きでした
by ハマコウ (2012-01-16 22:29) 

ハマコウ

風来鶏 さん

nice!とコメントをありがとうございます
「シェーン」懐かしい 思い出しました
by ハマコウ (2012-01-16 22:36) 

すもも

ご訪問&niceありがとうございます。
by すもも (2012-01-17 00:47) 

ハマコウ

すもも さん

こちらこそnice!とコメントをありがとうございます
またのご訪問をお待ちしています
by ハマコウ (2012-01-17 04:37) 

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