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「現代の世相⑥ 談合と贈与」 宮田登 小学館 前半 1997年 [読書記録 民俗]

今回は 宮田登さんの「談合と贈与」を紹介 1回目です

宮田さんは民俗学者であり 分かりやすい本をたくさん書かれています

土木・建設業の知人も多いのですが
「談合は必要悪だ だれもが嫌がる仕事もあるから…」
という言葉に そんなこともあるのかなと思っていました

この本を読むと 談合は
「根回し、全会一致制」など ムラの手法に由来していることを知りました
ムラの場合の「談合」は村内融和のためだったのに
現代の「談合」は金と権力に偏っていることも教えられました


今回 紹介するのは
「世間」「寄り合い」のことです

抜き書きで分かりづらいとは思いますが
なるほどと納得するところもあると思います
わたしの尊敬する宮本常一さんの話もたくさん出てきます

と いいながら
実は わたしは この本を分かりやすくよい本だと思いながらも
30ページまでしか読んでいません
30ページなのに 抜き書きするところが多すぎたのです
今回 抜き書きを読み直して ぜひまた読まなくてはと思いました

(紹介の内容はほんの一部分で 2回に分けて載せます)








☆「現代の世相⑥ 談合と贈与」 宮田登 小学館 前半 1997年

1.jpg


◇「世間」の中の日本文化

○「世間」のあり方
 世間 = 人が生きていく為のルール・慣習

阿部謹也『世間とは何か』講談社新書 1995
「世間とは個人個人を結ぶ関係の環であり会則や定款はないが個人
      個人を強固な絆で結び付いている。しかし、個人が自分から進ん
      で世間をつくるわけではない。何となく自分の位置がそこにある
      ものとして生きている」


世間 ≠ 社会
世間は具体的人間関係の投影した用語
日本文化の伝統に則った表現


 宮本常一『忘れられた日本人』岩波文庫 1984 
世間師 「渡る世間に鬼はなし」
世間を熟知する知恵が必要

世間 = 生活の知恵の集積
近代教育を受けた者は「世間知らず」
世間「世の中」「世界」「世中」とも表現

世間、世の中、世界に生きている人間関係は一種のシステム



  そこに生活している人々にとっては、それが十分機能している限り生活の
 安全が保障されている
         極めて個性的な性格を持つ



世間を知ることは「笑われないため」に必須の教育

          ↓

 道徳律の成立 笑われるための苦痛から逃れるため
「どのような状況で笑われるかを人間関係のつき合いの中で学ぶことが一
   人前になるために課せられていた」

   柳田国男(笑いの本願)
  日本のように戦乱が少なく平和な社会には笑ってはいけないという
    拘束が減少してしまい、想像上の笑いの対象を見出すようになる
笑いの専門家、笑いの文学

神前に笑いを献じて神霊を刺激する行為


   笑われる者が神に近い存在 ~ おどけ者とひょうきん者
お相撲さん ~ 尊い血筋として特別視
一方大食「笑われる羽目に」

     世間 ~ その土地その土地の世間


○「寄合」の原理

 寄合 人間関係がモザイクのように結び合っている   
→ 生活の知恵としての曖昧さ

「集う」原理 日本国内の電車やバス お互いが見えるような座り方
円座・車座の伝統

「寄合」 ある一つの話題を巡って集まること
宮本常一 『対馬にて』の「寄合」方式

寄合は日本人の意志決定方式の典型
  三日間ぐらいお互いが話し合っているとどんなに難しい問題
       でもかたがついた
= 全員の共通意識の調和が目的
「根回し」と「稟議」

  寄合 = 「談合」「談義」「相談」
あとでもめ事が起こらない為には根回しが必要



「決定」ではない「了承」
曖昧な解決策=玉虫色


「永田町の不透明な民俗は全会一致を目標としながら近代政治の西欧型の多数
 決原理を昇華できず、談合のマイナス面をやたらに顕著にさせて今日まで」

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コメント 6

mizuho

談合と聞くと、密室で外部をシャットアウトして行うという
イメージがあります。
それに対して寄合は、公の場での意見調整という感じでしょうか。
根回しを、誰のためにするかが、問題ではなかろうかと思います。
by mizuho (2012-02-01 13:24) 

ハマコウ

mizuho さん  いつもありがとうございます

談合と寄り合い
つながっているとは思えませんね
談合の根は深いものであることが分かりました
by ハマコウ (2012-02-01 23:01) 

ぱそどら君

こんにちは。
ぱそどら君です。

明るく読みやすいブログですねえ。
でも中味についてはわたしが素人で。。。

わんちゃんとても可愛いですね。

by ぱそどら君 (2012-02-02 06:44) 

ハマコウ

ぱそどら君 さん 初めまして
ご訪問ありがとうございます

我が家の犬 ワク をほめていただき うれしいです

主に教育関係の本を中心としていますが
興味のある本を紹介しています
内容をよくは理解していないのも多いので分かりづらさはお許しください

またのご来訪を お待ちしています
by ハマコウ (2012-02-02 18:05) 

makkun

中小企業の印刷会社の営業をしていた事がありますが
日本を代表する印刷会社の3社から
談合を持ちかけられた事があります(笑)

国益の問題になるような談合は厳しくせねばならぬと思いますが
ほどほどの場合は必要悪と言う事でしょうか・・・
この本を読んでみたいです(^\^
by makkun (2012-02-02 20:54) 

ハマコウ

makkun さん  ありがとうございます

談合と言っても
いろいろなものがありそうですね

寄り合いにルーツ…
なるほどと思います

わかりやすい本だと思います

by ハマコウ (2012-02-02 22:42) 

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