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寺脇研 「さらば ゆとり教育」光文社ペーパーバックス① 2008年 [読書記録 教育]

今回は 寺脇研さん「さらばゆとり教育」1回目の紹介です

寺脇研さん
ミスター文科省として ゆとり教育の旗振り役を長く務めました
ゆとり教育への批判が強くなると いつのまにか文化庁へ
そして退職 今では大学教授 コメンテーターとしても活躍中

本を拝見すると寺脇さんの思いも分かります
詰め込み教育 偏差値だけに注目されるものが学力とは思えません
しかし 信念を持ち 先頭で旗を振っていたのなら 
最後まで粘って 死にものぐるいでその大切さを語っていてほしかった
少し批判されただけで引っ込ませる程度のものでいいのでしょうか
本書にもある言葉
「ゆとり教育こそ理想教育である」
と思っておられるなら 最後までそれを主張してほしかった
ここに書かれている言葉 退職前に声を大にして言ってほしかった
(そうであれば「退職金をもらってとんずら」なんて 決して書かれなかった
でしょう)

ゆとり教育の導入で現場が混乱し
その揺り戻しでまた現場が混乱してしまったのだから


今も強く言われる「教育改革」
その責任をだれがどのような形で負うのでしょうか
一国の教育の方向を指し示す役割の大切さはもちろん分かりますが…












☆寺脇研 「さらば ゆとり教育」光文社ペーパーバックス①2008年

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◇黄金の90年代 失われた00年代
 ○Golden’90s and Lost ’00s

 ○「みんな違ってみんないい」'90年代の到来  
1992年 「偏差値をなくそう」 → 2002「ゆとり教育」スタート
  
 ○PTAが潰した「サッカーくじ」の売り上げ 

 ○当初はPTAが猛反対した「学校五日制」

 ○小泉内閣誕生から現場が大混乱に
2001.4~ 限られたエリートが政策を牛耳るようになった
'90sは民を信じる風潮だった 「トライやるウィーク」兵庫県から

 ○21世紀における教育をどうするのか?
 


◇学力低位論争とゆとりバッシング
○基礎学力の低下だけが問題なのか
ゆとり教育 - 基礎学力の低下には目をつぶってでも行うという考えの
          上詰め込み教育が問題視されていた時代

 ○公立校と私立校の格差拡大
教育2002年問題へ 内容3割減,円周率は3を利用…

 ○大学生の学力低下論争が社会問題化

 ○学力低下の根拠となった国際調査

 ○ついに転換を迫られたゆとり教育 
    PISA=リテラシーが問われる調査

 ○全国学力テストが43年ぶりに復活

 ○瞬間的学力が低下するのは当たり前


◇ゆとり教育こそ理想教育である
○「ゆとり教育」の出発点は大人たちにあった
1987年臨教審 
  4つのキーワード ①少子高齢化 ②国際化 ③科学技術の進歩 ④情報化

 ○戦後の「画一平等」が残したものとは?
濡れ落ち葉(樋口恵子)-定年後男性のふがいない姿
戦後~60歳まで働ける人間をつくること

 ○人生80年時代に必要な「生涯学習」とは?
60歳からの人生を生きぬく力を付けることも教育

 ○進学率の上昇と偏差値による序列化
1975年 戦後教育の大きな転換期(進学率の上昇が95%で止まった)

 ○多様化した価値観が進学に及ぼす影響 質的欲求への変化

 ○偏差値を重視する制度からの転換 偏差値輪切りシステムが機能不全に

 ○業者テスト廃止は鳩山文相の英断

 ○小・中で嫌いをつくらず,高で好きを伸ばす

 ○国際化に対応するとは? 
   語学ではなくグローバルな視点をもってある分野の能力を磨くことこそ
  重要な国際化対応

 ○求められるのは情報化の中でのリテラシー

 ○いくら情報があっても判断できなければ意味はない

 ○コミュニティの一部としての学校の在り方

 ○住民が学校を利用する時の問題点 
    ルールはみんなで
  
 ○子どもの将来を地域全体で考える



◇教育論争を巡る左翼と右翼 
○右翼系と左翼系の言論人の基盤の違い 
    右・保守系代表 櫻井よし子

○ゆとり教育はエリート主義ではない 
    櫻井よし子 右翼・保守系+エリート主義

 ○わたしに受験勉強のルサンチマンなどはない
「男はつらいよ」

 ○「ゆとり教育」の施主は国民である

 ○左翼は「公平」だけで「公正」を考えない

 ○「わきまえること」が何より大事

 ○エリート主義者たちに使い捨てにされた
   教育で格差を是正することなどできない
最大の弊害 = 世の中のルサンチマンが溜まっていくこと

 ○「退職金をもらってとんずら」と書かれて

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コメント 8

いっぷく

寺脇さんと大槻義彦さんが「テレビタックル」で
「共演」していたとき、顔が似ているなあと思いました。
大槻さんはとにかく理科教育、量をふやせの立場なので
もちろん「ゆとり」反対だったんですけどね。
ただ、つめこめばいいということでもなく
わかるカリキュラムなのかとか
質的なものは大事だと思うんですけどね。
by いっぷく (2012-07-22 05:18) 

ハマコウ

いっぷく さん  いつもありがとうございます

寺脇さん 文科省 現職時代からマスメディアによく登場しました
広く議論を呼んだ功績は大きかったと思います
ゆとり教育のすべてが問題なのではなく 
バランスが問題なのだと思うのですが
「学力とは何か」広く問題にされないまま
話題の中心から遠ざかっていったように感じます


by ハマコウ (2012-07-22 06:30) 

ナツパパ

ゆとり教育をするなら、限られた授業の質を上げるべく、文科省と現場が
努力しなければならなかったのに...現場は日々の雑務に追われて、
質が上がりませんでしたね。
息子の授業を見てそう思いました。
by ナツパパ (2012-07-22 15:52) 

ハマコウ

ナツパパ さん いつもありがとうございます

楽しい授業を! 力の付く授業を! と思って取り組んでいるのですが 思ったようにはなかなかうまくいきません
勤務時間内に授業の準備をすることはほとんどできません
勤務時間終了後からがスタートです 生徒指導ほかいろいろなことがあり 持ち帰って深夜遅くまでも
教員の「ゆとり」を文科省にも考えて頂きたいものです
by ハマコウ (2012-07-22 17:15) 

arashi

教育って複雑に感じます(^^; 私の永遠の課題の一つでもあります…。
by arashi (2012-07-23 00:07) 

mk_papanero

こんばんは
教育関する問題は、未来永劫続くくでしょうね。
時代によって要求されることも変わりますから。

いまの問題点の一つとして「みんなちがってみんないい」と
きれい事を言いながら、各自の能力差に目もくれず、結果の
平等を求めたのが間違いではないかとも思います。

みんな違っていいなら、当然結果も違うはず。そこを認めな
ければ、対策なんて取りようもないんじゃないかと。



by mk_papanero (2012-07-23 01:25) 

ハマコウ

arashi さん ありがとうございます

「教育」 一生かかわってしまうものですね
あれもよいし これもよい どれを選ぶかが難しくもありますし 楽しくもあるのではと思います
by ハマコウ (2012-07-23 04:32) 

ハマコウ

mk_papanero さん ありがとうございます

-時代によって求められるものは変わるから 問題も生じてくる
確かにそう思います

「みんなちがってみんないい」
以前に比べれば その意識が共有されるようになりましたが
まだまだと思うところもありますね
by ハマコウ (2012-07-23 04:35) 

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