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「日本人への遺言」城山三郎・高山文彦 合同出版 2007年 [読書記録 一般]

今回は 城山三郎さん 高山文彦さんの対談
「日本人への遺言」を紹介します




出版社の案内には

「城山三郎が日本人への思いを語る未発表対談。
 大義を信じ特攻を志願した城山氏が作家になった原点=戦争・終戦・『大義の末』と、
 その硬骨漢が晩年声を荒げた個人情報保護法反対を結ぶ、心からの言葉の数々。 」

とあります


城山さんの 強い思いが伝わってきます
やましいところがなければ 何を見られても大丈夫だと思うのですが…



わたしが学生時代 
かつて大学教員として同僚だった先生から時々城山さんの話を時々聞きました




今回紹介分より 強く印象に残った言葉は…

・「原爆 
 『…ソ連がバーッと参戦してきたから,その前に日本をやっつけておかないとアメリカ
  の利権が獲られるから,あわててやった…」 
 ~ 打算的」


・「無所属の時間が大切」


・「真の文明は山を荒らさず,村を破らず,人を殺さざるべし」


・「自らのために計らわず」


・「事実と真実は違うからね。作家は真実を見ないといけないと思う」





半藤一利さんの本を読むと 城山さんの思いとつうじるところがあるように感じます



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☆「日本人への遺言」城山三郎・高山文彦 合同出版 2007年

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◇はじめに 

□城山 

「僕は幸福になろうとは思わないけど,人が不幸になるのは見ていられないんだよね,み
 んなが不幸になるのはね。」


個人情報保護法への反対 憂国の老兵士


「法案を通すなら,言論の死と刻んだ碑を建てよ」




□城山 
 1927年(昭和2年)名古屋市中区 インテリア業の家で 

杉本五郎中佐「大義」熟読  

 名古屋商業 → 愛知県立工専

猶予返上し海軍特別幹部練習生志願

~ 『落日燃ゆ』広田弘毅






◇作家の原点 「戦争と時代」

□『大義』に見せられた少年時代


□杉本中佐

「大陸にいる日本軍は皇軍ではない。残虐暴行をほしいままにしている」

→ 最激戦地にとばされ戦死
死刑を覚悟してまで書いている
  

□「兵隊さん,敵を討ってください」

昭和20.5~ 3か月 
  特別幹部練習生として海軍に入隊 

広島県郷原にて終戦


□終戦の日に見た高くて青い空  

 下士官 - 野犬の試し切り


□生きている実感 

 下士官-倉庫のものを自分のものに

戦争末期 下士官はいじめを生きがいにしていた
  

□復員後初めて読んだコンラッドの『青春』

8/30後 帰郷  

 昭和21年 東京商科大学(一橋大)


□猫の祟りで禅寺へ 
  昭和21年3月合格 入学は9月軍学徒進学制限令

「ゾル ゾル」と馬鹿にされた
  
□一日ペーパーバック一冊 

 本を読みたい一心でヒロポン 


□昭和天皇と皇太子

 あの戦争とは何だったのか 

 - 天皇は十分な情報を与えられていなかった






◇作家の覚悟 「書くという行為」
  
□日本文学の三大テーマは貧乏と病気と男女 

 一橋大卒 → 愛知学芸大講師 金城学院大講師

 恩師・山田雄三
 『中部日本財界史』杉浦英一
  → 城山三郎 = 名古屋の城山から

 『輸出』 文学界新人賞

『総会屋錦城』 直木賞 昭和34年1月

神奈川県茅ヶ崎市から岡崎の愛知学芸大学まで通っていた
  

□二人の作家が見た被災地

 昭和34年 伊勢湾台風 

 大学1か月休校 学生ボランテイァで小中にヘドロ処理


□周恩来と演劇論を交わす

 昭和35年アメリカへ 昭和37年カイロへ,中国へ 



就職して11年目に大学を辞めた

中国作家協会招待 ~ 国交未回復 公務員は法律で禁止

団長・木下順二    |

分校主事 
 「…いいことだから行きなさい。問題が起きたら僕が全責任を負うから行きなさい」



偉い人を傷つけてはいけないと辞めた

「無所属の時間が大切」
  

□作家になったのは『大義の末』を書くため 


□直木賞選考委員を辞めた理由

 昭和53~58年 5年間 

 - 胡桃沢耕史 作品でなく人を見たから


□偶然という必然 

 『辛酸』33歳 田中正造 松木村 谷中村

「真の文明は山を荒らさず,村を破らず,人を殺さざるべし」


□嶋中事件と実名報道

 昭和36年嶋中事件 
  深沢七郎「中央公論」天皇を冒涜したと右翼が嶋中社長宅を襲い家政婦を刺殺した

     ↓

『辛酸』も掲載拒否  右翼にねらわれやすい







◇作家の真実 「ふたつの作品論」

□『落日燃ゆ』の異常な取材体験

 A級戦犯 一人だけ文官・広田弘毅 

   モットー「自らのために計らわず」


子どもたち…親のためにいいことを言うのはお父さんのモットーに反する だから話さない

~ 遺族・完全取材拒否


 タクシー同乗の大岡昇平
 「広田の長男と僕は小学校以来の無二の親友。僕が口説くから」と説得してくれた

 長男・三男は対面での取材
  娘二人 … 兄に話すことなら … 兄弟に質問を取り次ぐ

   |

神奈川県鵠沼 - 質素な家



娘さん二人は生涯独身 
     訪ねた人とも会わず 父親「一切話すな」


□政治家の資質
  

□朝日に二度書かれた『落日燃ゆ』 
 
 検事に話したのは二人だけ

木戸幸一 … 天皇をかばう ~ 自分が助かるため

広田弘毅 … 天皇をかばう ~ 自分が罪を引き受けるため


□朝日
 ~ 思いこみと偏見が彼らの正義感

個人情報保護法も毎日の後追い


□なんでも熱中症 
 
「夢に出てくる」-夢を見るくらい考えないといけない
  

□不眠症格闘記

 週に一回ゴルフ ~ 眠れた 

文壇ゴルフ 青蛮会(青い野蛮人の会) 昭和10年代から

皆よくしゃべる
  

□特攻隊員たちが乗り移ってきた 

『指揮官たちの特攻』 筑紫亭(中津市) 料亭のシーン

  女将夫婦 ~ 命をかけて進駐軍から守った

離れの刀疵のある部屋
  

□一万五千分の一の虚しさ 

 1万5千人の特別幹部練習生 

上から見ると1/15000 でも本人は1/1


□9.11と特攻は違う

 原爆 
「…ソ連がバーッと参戦してきたから,その前に日本をやっつけておかないとアメリカの
 利権が獲られるから,あわててやった…」 ~ 打算的



真珠湾攻撃
 「日本軍は正確に軍事目標だけを狙ってやった」
  

□二つの作品を結ぶ一本の線 

 中津留大尉の娘さんへの取材
 「うちだけ特別扱いは困ります」






◇対談を終えて 高山文彦

□テーマ 「組織と個人」
 
 「静かに行く者は健やかに行く 健やかに行く者は遠くまで行く」


□関大尉 ~ 特攻隊員 ~ 中津留大尉

 よく取材して歩いている 

 「事実と真実は違うからね。作家は真実を見ないといけないと思う」







<イベントのお知らせ>

「いちゆうのヒトin浜松vol.8」
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 浜松市出身の女性講談師 田辺一邑さんの独演会が 今夏も浜松で行われます
 お時間があればぜひご来場ください
 今回は来年のNHK大河ドラマ「女城主井伊直虎」特集 期待大です

 日時:8月7日(日)14:00~
 場所:浜松市地域情報センターホール
 料金:前売り2500円 当日2700円
 詳しくは「浜松寄席の会」のサイトhttp://hamamatsuyose.gozaru.jp/をご覧ください


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「源泉の思考」谷川健一対談集 富山房インターナショナル 2008年 ① [読書記録 一般]

今回は 谷川健一さんの対談集
「源泉の思考」1回目の紹介です


民俗学者として知られる谷川さんのいろいろな方との対談集です
興味深いことをたくさん知ることができました


出版社の案内には

「平成19年度、文化功労者に選ばれた稀代の民俗学者、谷川健一。
宮本常一、白川静、山折哲雄、網野善彦をはじめとする各分野の第一人者との対話から、
 彼の知識の源流を探ります。 」


とあります


今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「篤農家の消失 - 減反政策のむごさ」
- 当地でも会社組織は増えてきましたが 篤農家は…


・「1950年代まで『餓えのある時代』」


・「最近の民俗学 - 『経世済民』の志の欠如」




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☆「源泉の思考」谷川健一対談集 富山房インターナショナル 2008年 ①

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◇いま民俗学は可能か  山折哲雄・赤坂憲雄
  
□農民のニヒリズムと民俗学 

 篤農家の消失 - 減反政策のむごさ  


 宮本民俗学「あるくみるきく」
  → できない時代に

稲作 → 「米づくり」
  



□東北大飢饉に対する柳田の沈黙 

 歴史を測るメジャー = 「餓え」

   1950年代まで「餓えのある時代」


 柳田の仏教無視 - 飢饉無視

  → 昭和10年代~民俗学のマニュアル化


 東北大飢饉に対する柳田の沈黙(昭和9年)
  



□山-生き延びるための場所 




□フォークロアの境界はあるか

 宮本常一 「民俗学への道」で民俗学批判,生活史重視


 色川大吉の民衆史




□なぜ水俣病にかかわらなかったか




□柳田が思い描いた民俗誌とは




□民俗学には癒しの力がないのか 
 
 柳田の仏殺し




□柳田国男という人 

 晩年の柳田は「王」
  柳田側近・鎌田久子
  



□宮本常一の旅と「日本残酷物語」 

 宮本 近代的生き方に反発

    乞食の旅=芭蕉の旅

    庶民の中に入る旅




□歴史学といかに関わるか

 アイヌ語地名の問題




□限りなく文学に近い柳田民俗学     1997.7.31









◇柳田の経世済民の志はどこにいったのか  小熊英二 1962生 慶大教授
 
□パスカルのニヒリズム 

 カトリックの死後の世界
  ①天国

  ②地獄

  ③煉獄 


 沖縄の死後の世界 - 「ゆうどれ」穏やかな世界
  



□日本の中で日本を越える 人民史観には希望がない(前史否定) 

 柳田-強烈な人,スタイリスト,貴族,白足袋


 谷川 1958年 宮本と「風土記日本」 

  1960年 宮本と「日本残酷物語」




□沖縄と古代史 沖縄-鉄の磁力




□ナショナルとインターナショナルの間

「小さきもの」 手触りの世界 庶民が大好き

庶民の世界 - 安定した常の世 
  
   移動できない取り残された者の悲しみ




□時代の潮流と民俗学

 谷川民俗学 
   宗教的要素 「小さきもの」への愛

天上的垂直的権威関係に対する反発

天皇制を越えるものを希求していきたい志向
  



□柳田民俗学の評価 

 柳田の良さ
  ①民俗語彙の収集研究 

  ②完成の民俗学 日本の統一へ


 最近の民俗学 - 「経世済民」の志の欠如




□未来に向けて 

 赤坂憲雄の東北研究 


 柳田批判から東北研究へ 2002.11.20










<イベントのお知らせ>

「いちゆうのヒトin浜松vol.8」
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 浜松市出身の女性講談師 田辺一邑さんの独演会が 今夏も浜松で行われます
 お時間があればぜひご来場ください
 今回は来年のNHK大河ドラマ「女城主井伊直虎」特集 期待大です

 日時:8月7日(日)14:00~
 場所:浜松市地域情報センターホール
 料金:前売り2500円 当日2700円
 詳しくは「浜松寄席の会」のサイトhttp://hamamatsuyose.gozaru.jp/をご覧ください


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