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「たどり来し道」会田雄次 新潮社 1996年 ①(上)【再掲載】 [読書記録 一般]

「日本人の特質
・権力,金力,地位など背景を持つ人間には卑屈なほど従順
・それを失い危害を加えても報復の心配のない相手にはこの上なく残忍・酷薄となる」



今回は 2014年11月の再掲載土師となりますが、
会田雄次さんの「たどり来し道」1回目(上)の紹介です。


亡くなられてからおよそ20年。最近の国会の状況を見ていると、
「存命ならどんなことを発言するだろう」
と時々思ってしまいます。





出版社の案内には、

「志を消失し、金権万能の信者になった政治家。醜悪な馬脚を現した経済界。呆然自失の
 国民。もはや、日本は国家ではなくなったのか…。この衰亡を食いとめることは出来る
 のか。今こそ歴史家の言葉に耳傾ける時が来た。」

とあります。



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「極端な貧困と驕奢 極端な新奇と固随 極端な舶来と国産 極端な上等品と安物…」
- 現在の社会が会田さんの幼少時の頃と似てきているのかと思ってしまいます。


・「少し貧乏でも良い,独立自尊の国民による自主自立の国家としてまじめに矜持を抱き
 つつ,こつこつ生きていける存在にすべく国民が目覚めてくれないものか!」


・「(日本は)大人になるにつれ規律が加えられ責任が問われて来る」
- 「規律が加えられることを嫌う」状況から、「理性が発達していないから自己制御能
 力を持たない」子供の増加が心配されます。


・「隠居 = リタイアでなく積極的な意味」


・「道徳訓好き輩出の風土
 道徳訓好きは田舎者」
- 「道徳」の評価、道徳価値の基準がどこにあるのか定まっていないのに。
学校での評価がすべてなのでしょうか。
  通知票を見て、「学校はお前の何も分かっていない。」と言った父親を懐かしく思い
 出します。         








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☆「たどり来し道」会田雄次 新潮社 1996年 ①(上)【再掲載】
 
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◇西田幾多郎 

「自分の生涯と言えば,人生の前半は黒板を前にして座り,後半は黒板を背にして立った。
それだけのことだ。」
 



◇平等     
□日本ほど平等・同質の国は珍しい

 同じものを食べ,使う言葉も万人同じ

 地方と中央の差別もなく,着物も人の顔さえ大差ない



豪華な喫茶店に労働者も職人も気にせずに入れる

 逆に高額所得者が平気で場末の酒場の暖簾をくぐる



□会田幼少時

 極端な貧困と驕奢  

 極端な新奇と固随

 極端な舶来と国産  

 極端な上等品と安物

 極端な片仮名と草書



□日本人の特質

権力,金力,地位など背景を持つ人間には卑屈なほど従順



 それを失い危害を加えても報復の心配のない相手にはこの上なく残忍・酷薄となる



□日本軍  

 初年兵 = いたぶりと使役の対象



□昭和43年 「文化会議」



□昭和54年  京都大学定年退官

 若者や学生に絶望

「苦労知らずの若い人と話すのが嫌になった」

  → 著作専念



□日本はこのままでは崩壊・衰退する




□ 少し貧乏でも良い,独立自尊の国民による自主自立の国家としてまじめに矜持を抱き
 つつ,こつこつ生きていける存在にすべく国民が目覚めてくれないものか!
                                1994年8月

 






◇急がぬ生き方

□ヨーロッパは青壮年だけの世界

 子供は厳しく訓練される

「理性 知識 + 自己抑制」

 ~ 社会ルール

 ~ 初めて人間として



 習得の度合いによって「自由」が与えられる

↑↓



□日本はその反対
            
「人間は生まれ落ちるなり人間」
             
 理性が発達していないから自己制御能力を持たない



 子供には完全な自由 = 本質的な責任は問われない



 その代わり長ずるに従って社会のしきたり,人間としての心得が教えられる。

               ∥

 大人になるにつれ規律が加えられ責任が問われて来る



日本の小学校はやかましい



□ヨーロッパ 

「未だ人間でない子供は厳しく大人社会のルールに合うべく規制されていく」

            ↓
            
 家庭でも

 そういった躾を持つ学校であって初めて「中流家庭」
        


□取り残されまいとする老人たち

 ヨーロッパ
  「老人は人間の腐ったもので,もう人間ではない」



ヨーロッパは人間としての老廃物である老人など早く死んでしまえという世界


欧米人には若さと誇示していない都度誇示していないと邪魔者扱いされる世界 

 = そのために涙ぐましい努力





□「おばあちゃんの智慧」を大事にする日本
  
 ○稲作 = 苦しい姿勢・細かな配慮・忍耐

筋力集中は要らない - 女も男も対等

 ○老人の親身な労働の方がずっと効率が良かった

   |

 ○稲作の豊凶は気候に大きく支配される

 ○気象も短期間に激変 = 経験がものを言う

 ○日本では老人が大切にされる

 ○老人を水準とした社会 - 食事も老人向き
        


□積極的な意味を持った隠居

○現役引退が早い 
  現役 ①老人の労働も不可欠な実労働 →農業指導
     ②孫の世話や教育


「おじいさんは山へ柴刈りに,おばあさんは川へ洗濯に」



○ヨーロッパは万年飢饉

 余裕なし 
   
 子供はできるだけ早く次々に出し,親が老齢になってからの子に跡を継がす 
    = 末子相続


 親子の年齢離れすぎる 
   老女-魔女として


○隠居 = リタイアでなく積極的な意味

・村の行事

・村の政治 ~ 隠居しても日本では威張れる




 
※ かなり違う老人期を持っていた日本は,必ずしもヨーロッパの真似をする必要はない



□道徳訓好き輩出の風土  

 道徳訓好きは田舎者



□「封建道徳 + 近代化」の奇蹟



□老後のために働く日本特有の思想



□定年後に知った人生の味 

 人生の本番は45歳から

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