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「調査報告『学力格差の実態』」志水宏吉 伊佐夏実 知念渡 芝野淳一 岩波ブックレット№900 2014年 ② [読書記録 教育]

「2001年~2013年に掛けて、子どもたちの基礎学力は弱いV字回復傾向にある。」
「文科省の路線転換は結果的に子どもたちの学力低下傾向に歯止めを掛けることに成功し
 たと判断できる」


今回は 7月18日に続き 志水宏吉・ 伊佐夏実・知念渡・芝野淳一さんの
「調査報告『学力格差の実態』」の紹介 2回目です。



1989年、2001年、2013年の大阪での学力調査を元に、志水さんが中心になって分析した
ものです。学力向上を図るためどのような手だてが必要なのかに分かりやすく説いてくれ
ます。





出版社の案内には、

「『ゆとり教育』から『確かな学力』路線への転換以降、学力格差は縮小されたのか。男
 女差や通塾・家庭環境による違いは。格差を克服する学校のタイプとは。『学力のふた
 こぶラクダ』(二極化)状況を解き明かし大きな反響をよんだブックレット『調査報告「学
 力低下」の実態』(2002)の後継調査から、最新の状況を検証する。」

とあります。




今回は、<学力のトレンド>の要約です。



※『調査報告「学力低下」の実態』(2002)についての本ブログの要約は
  http://ya42853.blog.so-net.ne.jp/2014-02-16



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「通塾  小学校で約3割 中学校で約5割


・「確かな学力路線のもとでの学校の基礎学力習得に向けての取り組みの成果」

・「家庭背景の影響力はかつてほどではなくなり、それにかわり、適切な学習習慣の形成
  が鍵を握ると言った事態が立ち上がってきているようである」




「学習習慣」の大切さを改めて感じます。「家庭背景(環境)」の影響力の大きさとと
もに。






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☆「調査報告『学力格差の実態』」志水宏吉 伊佐夏実 知念渡 芝野淳一 岩波ブックレット№900 2014年 ②

1.JPG

Ⅱ 学力のトレンド

1 3回の調査の経年比較

 2013年は2001年より向上傾向


 1989年~2001年にかけ、子どもたちの基礎学力の水平は大きく低下したが、そこから
2013年に掛けてはある程度の回復傾向が見られた



小 中

    国語      算数      国語      数学 

1989    75.6(16.4)   79.0(18.5)    69.4    68.8

2001    70.3(18.7)   66.6(21.3)    63.8    62.6

2013    73.9(15.5)     73.6(9)     69.1     61.8

 ◎ 2001年~2013年に掛けて、子どもたちの基礎学力は弱いV字回復傾向にある。




 



2 何が変化をもたらしたのか

 <生活時間の変化>
小 中

  家で勉強  テレビ  ゲーム   家で勉強  テレビ  ゲーム  

1989   51.1     140.2    32.6   42.2    137.7    23.3

2001    36.1    139.5    57.3    27.6    160.1    52.6

2013   46.5    132.9    61.9    31.9    125.7    36.5



 <通塾と得点(小学校)>

国語 算数

  非通塾   通塾   差   非通塾   通塾   差  通塾率

1989   74.3    78.7    4.4    77.3    83.2    5.9    28.7%

2001    69.6    75.2   6.2    65.6    71.3    5.7    29.4%

2013    71.9    79.0    7.1    71.7   80.5    8.8    29.4%



 <通塾と得点(中学校)>

国語 算数

  非通塾   通塾   差   非通塾   通塾   差  通塾率

1989   65.9    72.8    6.9    61.9   74.8    12.9    54.4%

2001    59.6    68.9   9.3    53.3   72.9    19.6    50.7%

2013    65.7    69.2    3.5    55.2   69.1    13.9    49.7%



 ◎通塾  

  小学校で約3割 中学校で約5割

  中学校の差が縮小
① 小中ともに家で勉強する時間が増加している

② 中で非通塾グループの算数が通塾グループに近づきつつある



 ※ 確かな学力路線のもとでの学校の基礎学力習得に向けての取り組みの成果







3 A問題とB問題の関連性

 □今回調査の特徴の一つ

  → 思考・判断・表現という「B問題」の設定



 □PISA型問題
  ◎A学力の上昇傾向はB学力の着実な獲得を伴っている可能性が高い



  文科省の路線転換は結果的に子どもたちの学力低下傾向に歯止めを掛けることに成功
 したと判断できる


 




4 学力を規定する要因の変化

□要因 
 ① 性別

 ② 家庭の教育的環境

 ③ 通塾

 ④ 親の大学進学期待

 ⑤ 学習習慣


2001 学習習慣 → 通塾 → 親の大学進学期待 → 性別 → 家庭の教育的環境



2013 学習習慣の影響力が増加


 ※ 家庭背景の影響力はかつてほどではなくなり、それにかわり、適切な学習習慣の形
  成が鍵を握ると言った事態が立ち上がってきているようである



学校の役割も重要になってくる
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