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「色川大吉対談集 あの人ともういちど」色川大吉 日本経済評論社 2016年 ③ [読書記録 一般]

「人間の尊厳とか価値が急速に低下し、少しでも異なる人たち、ハンディキャップをもっ
 た人たちを弱者としてふるい落としていこうとしているのが日本の現状。日本はおそろ
 しい国になってしまったと痛感」

「経済原則だけでどこまで突っ走れるものなのか-」





今回は2月23日に続いて 色川大吉さんの対談集
「色川大吉対談集 あの人ともういちど」の3回目の紹介です。



出版社の案内には、

「1970年代後半から最近に至るまでの歴史家色川大吉の異色対談集。女優あり作家あり、
 原発の告発者あり。石牟礼道子、阿部謹也、先ごろ没した安丸良夫ら愛蔵すべき対談
  の数々。」

とあります。


大変楽しむことができた本です。


今回は、色川式大さんと佐藤忠男さん、山崎朋子さんとの対談の紹介です。
平成元年の対談です。


30年近くたって大きく変わったこともあれば、あまり変わっていないこともあるのだな
と感じました。



今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「大河ドラマ - 世の中を始める人の物語(高度成長になってから)」

「日本が経済大国になってどんどん成長していく過程で疎外されて、砂粒みたいになっ
た庶民の権力への疑似願望をそこに移し替える役割を担ったことになりますがね」


・「日本映画の特殊性 - 植民地への視点の欠落と敵兵のでない戦争映画」

「(ベネディクト・キャプラ)我々がこんな映画を作ったら反戦映画と呼ばれる」


・「柳田が考えていたような『家』が日本の社会の基本要素になるという時代は終わった」


・「女子大生というのは差別された特権階級だと思うんです」





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☆「色川大吉対談集 あの人ともういちど」色川大吉 日本経済評論社 2016年 ③

1.jpg

◇映画と女性史から語る「昭和」  佐藤忠男 山崎朋子
 
□佐藤忠男 

 1930~ 新潟県生
  
「思想の科学」評論活動  2

 011~ 日本映画大学学長
 



□映画と「昭和」国民文化 

 佐藤忠男 1956「任侠論」キネマ旬報賞
昭和初年頃まで インテリは日本映画を観ないが原則



インテリが日本映画を観るようになったのは昭和4,5年(1930)頃
             小津安二郎 溝口健二  


 「映画法」昭和14(1939)


 年間300本以上
 - 映画史 
   初めからずっと作り続けたのは日本・アメリカ・インドのみ

              ↓ (巨大な人口を抱えていてなおかつ自給自足的文化) 

    日本の映画の半分は時代劇
 



□転換期の徒花 ヤクザ映画

 昭和初年まで親方子方制 
 - ヤクザ映画
自由・相互扶助へのノスタルジー

  アウトローと言うよりも放浪
 
          ↓

  「寅さん」 60年代に転換    
 



□大河ドラマは大衆の権力への疑似願望

 大河ドラマ 

 - 世の中を始める人の物語(高度成長になってから)

大河ドラマの種類は3つ 
  1戦国もの 
  2明治維新もの 
  3源平もの    


 ①成功して上から○○する



②失敗して苦しむ か



 一年間通して大資本 → NHK
  
「日本が経済大国になってどんどん成長していく過程で疎外されて、砂粒みたいになった
 庶民の権力への疑似願望をそこに移し替える役割を担ったことになりますがね」(色川)

        |
  
 統率する快感やマネージメントのテクニックもありますしね。これは会社人間としては
参考になるし、いろいろな意味であれば続けられるプラスをつかんでいたんじゃないでし
ょうかね (色川)

 

「女の視点から見ますと、女はやっぱり男に従属すべきもので、そうした女こそが女であ
 るという 婦徳物 = 女大学 なんですね。その中で、多少権力ではないんだけれど、
 疑似権力が持てるのは男子を生んだ母であって、娘しか妻ではないというのは、もうあ
 りありなんですよね」
 



□日本映画の特殊性

- 植民地への視点の欠落と敵兵のでない戦争映画


 植民地視点の欠落

   = 植民地を持ったことが戦争になった
    
 「大日向村」
   ~日本人の視点だけ
   

○日本映画
ベネディクト・キャプラ
「我々がこんな映画を作ったら反戦映画と呼ばれる」
◎戦争がいかに苦しいかはよく描いている

   ◎もっぱら戦友愛
     ▲敵を憎々しげに描かない  

 ルース・ベネディクト
「日本人は苦労すればするほど天皇陛下に恩を返したと思って、それで自己満足する民
  族なんだ。だから、こういう映画を観ても反戦にはならないんだ」
      
 = 敵は眼中にない。お互い同士、苦しいから苦しさを打開するために助け合おう、そ
  してがんばろうと。 
 



□アジアの映画は「8月15日」をどう描くか。
   
 アジアの映画

 - 8月15日 爆発的な歓喜の日 



□戦後男と女の意識革命度の違い

 リード  未婚の時代と中高年になってから
 


□恋愛観に変化はあったか

 恋愛のイメージ  

  = 悪 → 戦争 → 良
   
 日本 
 「男のスター ラブシーンをやるスタートやらないスターが分かれれている」    
  =  日本独特
   
       |
  
    歌舞伎から
 
   基本「恋愛をするのは少し安っぽい男である」近世以来            




□崩れた「村・家の永続」信仰
   
 柳田が考えていたような「家」が日本の社会の基本要素になるという時代は終わった    
 


□生活技術の変化は「女」を変えたか

 1960年以降、資本主義における家事と育児の社会化が行われた

 女の時間とエネルギーが余っちゃって、それが女を職業に向かわせた
    
 その反面、教育加熱も!
 
「女子大生というのは差別された特権階級だと思うんです」山崎  

  = 男にぶら下がるという考えは昔も今も少しも変わっていない

= 楽をしたいが最優先 
    省エネでエンジョイ

 二群 ①働く

②楽しく


従順な振りをして男を手玉に取る

手玉に取るには女を出した方が有利
 



□天皇問題を巡る女達の態度 

 昭和天皇の重病に伴う社会の自粛(萎縮)
   

 集団志向が同調心理となって横並び自粛(集団主義的) 
 


□明治・大正・昭和の「時代相」

 昭和

 ~ 酷く時間に追われて、相場師みたいな目つきをみんなが持つようになり、乱調にな
  って、服を脱ぎ替え脱ぎ替えしてきた 




□70年代以降

 働く女性の二極分化

①キャリアウーマンタイプ

②低賃金パート労働者の大群


 ◎ 経済の論理がすべてに優先し、それに女も男も振り回されている
 
             ↓

 人間の尊厳とか価値が急速に低下し、少しでも異なる人たち、ハンディキャップをもっ
た人たちを弱者としてふるい落としていこうとしているのが日本の現状。日本はおそろし
い国になってしまったと痛感



経済原則だけでどこまで突っ走れるものなのか-

「春秋生活学」1989年春 第4号 小学館


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コメント 1

mimimomo

おはようございます^^
今回の中で一番違和感を感じるのは
>人間の尊厳とか価値が急速に低下し、少しでも異なる人たち、ハンディキャップをもっ
た人たちを弱者としてふるい落としていこうとしているのが日本の現状。日本はおそろし
い国になってしまったと痛感<
確かに人間の価値などの低下はあると思えますが、ハンディキャップを持った・・・と言う所から下は全く違うとわたくしは思います。確かにほんの一部の人には(犯罪を犯すような特異な人)見られますが一般的には違うと思う。

by mimimomo (2018-02-27 06:18) 

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