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「先生が忙しすぎるをあきらめない」妹尾昌俊 教育開発研究所 2017年 ② [読書記録 教育]

「学校は教育機関という寄り福祉機関になりつつある」

「子どもがかわいそうというのは教師を追いつめる呪いの言葉になっている」






今回は 2月5日に続いて 妹尾昌俊さんの
「先生が忙しすぎるをあきらめない」2回目の紹介です。



教師の多忙化が深刻な問題として話題になっています。
どうせ文科省は現場の状況など考えないで…
あきらめない案とは何か興味深く読みました。




出版社の案内には、


「日本の教員の長時間労働、いわゆる“ブラック"な職場環境が大きな社会問題となって
 います。学校はなぜ『多忙』で『長時間労働』なのか、学校の多忙の実態を豊富な調査
 データをもとに分析するとともに、深刻化する学校の『多忙』の状況を改善していくた
 めに、『勤務実態の見える化』『分業化』『部活動の改善』『外部人材の活用』などの学
 校改善をどう実現するか、今日からできる効果的な学校改善のアイデアを、学校現場の
 よさと弱みを熟知する著者が提示します。」


とあります。




今回紹介分から強く印象に残った言葉は…

・「特別支援対象者 36万人     通級指導教室10年間で2.3倍
  外国人      3.4万人           10年間で1.6倍
困窮家庭 1995年 16人に一人 → 2013年  6人に一人 急増」


・「長時間過密労働が改善しない6つの理由」
- そうだなあと納得します。


・「学校は増築に増築を重ねて迷路化し、お客様もスタッフも経営者も迷子になる日本
  旅館だ」」
- 文科省は「改革、改革」と、次々と新しいことを取り入れるよう働き掛けます。前回
 の振り返りなしに。「○○はやめる」がないままに。


・「保護者対応に時間は掛かっていないか」
- 大幅に増えているのではないでしょうか。


・「卒業式マジック = 年度や異動を機にリセット」


・「教師はヘルプサインを出しづらい職業」




現職の教員は読んでいて納得するところが多いのではないかと思います。






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☆「先生が忙しすぎるをあきらめない」妹尾昌俊 教育開発研究所 2017年 ②

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◇なぜ忙しいのか? なぜいつまでも改善しないのか?

◎多忙化を加速させた直近10年あまりの変化

□障害のある子や日本語が不自由な子が増加

特別支援対象者 36万人 通級指導教室10年間で2.3倍
    

 外国人      3.4万人       10年間で1.6倍
        

 ※よりきめ細やかな対応が必要な子が増加      



□福祉機関化する学校

 家庭の変容 
   困窮家庭 1995年 16人に一人

2013年  6人に一人 急増


 牧野篤(東大院教授)
  「学校は教育機関という寄り福祉機関になりつつある」



□学校にも非正規雇用が増加

 ①臨時的任用(常勤講師)  
    2005年→2012年 7年間で1.4万人増


 ②非常勤講師 
   時給制     
   7年間で1.5万人増 
正規職員は7年間で1万人減


 「発言しない、発言できない教員が増えていく」


 少子化なのに学校の忙しさはなぜ改善しないのか
  


□長時間過密労働が改善しない6つの理由 

(1)前からやっていることだから
        (伝統、前例の重み)


(2)保護者の期待や生徒確保があるから
       (保護者と生徒獲得のプレッシャー)


(3)子供のためになるから
       (学校にあふれる善意)


(4)教職員はみんな(長時間一生懸命)やっているから
              (グループシンキング、集団思考)

(5)できる人は限られるから
     (人材育成の負のスパイラル)


(6) 結局、わたし(個々の教師)が頑張ればいいから



(1)前からやっていることだから(伝統、前例の重み)

 ビルド&ビルドな学校
 「学校は増築に増築を重ねて迷路化し、お客様もスタッフも経営者も迷子になる日本
   旅館だ」


 なぜ前例型化するのか
  - 学校は取捨選択する基準を持ちにくい


 安全だから




(2)保護者の期待や生徒確保があるから(保護者と生徒獲得のプレッシャー)

  プロセスと結果を検証することのない根性論になっていないか


  保護者対応に時間は掛かっていないか




(3)子どものためになるから

  学校は教師の献身性に支えられている
  

  ?面でも子どものためになるからやる
  

  採点や添削、成績管理に多大な時間 


  どこまでも辛抱する 子どものためになるから


 健康社会学者 河合薫氏
  「子どもがかわいそうというのは教師を追いつめる呪いの言葉になっている」 



□「子どものためになるから」が膨張する理由

 ① 教師のモチベーションの源泉


 ② 子どものために頑張る人が認められる職員室の価値観


 教育社会学者 久冨義之
「教育世界では熱心さがどの国でも価値になっている」


 ③ わたしがやらねばという責任感(ともすれば自惚れ)


 ④ よかれと思っていることは見直しにくい




(4)教職員はみんな<長時間一生懸命>をやっているから

  同調圧力が強い


  民主主義を育てる学校が全体主義に
     (チーム○○とは?=ハマコウ註)




(5)できる人は限られているから

  人を育てる時間がなく、できる人に仕事が増えてさらに苦しい職場になっている
人材育成、負のスパイラル




(6)結局、わたし(個々)が頑張ればよいから

  卒業式マジック = 年度や異動を機にリセット


  任せられない(狭さ=ハマコウ註)


  教師はヘルプサインを出しづらい職業

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